3rd STEP  切ない宣告

 左:生後6ヶ月 右:1歳ごろ   

 長男は神さまの守りで、生死の境から回復していきました。

 退院時、主治医から言われました。「この子はとても気管が弱く、きっと1ヶ月後の健診の前に入院を経験しているでしょう。とにかく少しでも熱を出したらすぐにつれてきてください。」

 それで、このために特別に祈っていました。「先生がそういうから、そうならないようにしてください」
 神さまの真実で、長男は1歳になるまで、「突発性発疹」のほか1度も熱を出しませんでした!

 退院時に1度、脳のCTをとっていました。そのとき主治医にさんざんどれほど大きい脳疾患があるか、と脅かされていましたが、医者の予想に反し長男の脳はとてもきれいでした。出生直後、長いこと低酸素状態だった割にはそのダメージは見られなかったのです。

 しかし、退院後6ヶ月時にCTをとりました。2週間後の結果を聞きに行ったとき、CTの写真を掲げながら、主治医は彼の右側頭部にゴルフボール大の脳胞があることを告げました。そして、その影響として、言語中枢に近いため言語の発達に遅れがあるかもしれないこと、右脳にあるため情緒発達に障害があるかもしれないこと、運動機能の遅れの可能性、等があることを話してくれました。

 さらに、健診の結果から、彼の四肢、特に右足に「原始反射」(新生児にあり、1〜2ヶ月で消えるもの)が未だに強く残っており、歩き始めるとき障害になる可能性があること、などが立てつづけに言われてきたのです。

 実感がなく他人事のような気がしました。医者が今抱いているこの子のことを言っているとは、思えないような、感情がついてこないような、そんな感じでした。

 帰って、神学校がちょうど終わった主人に報告しました。

 すぐに主人は「祈ろう」と言い、まず、感謝の祈りをしました。
 神さまへの祈りは本当に心に触れるものだと思います。祈り始めてやっと感情が動きました。ぐっと胸が苦しくなって、涙が出てきて、これが私の子どもに起きている事実なんだと、やっとわかった感じでした。

 でも同時に心から思ったのです。
 神さまがいてよかった、と。

 祈りという方法があってよかった。脳の疾患は治らない、現状維持できるように監視していくのみと先生は言いました。ずっと普通に歩いてきたのに、急に目の前に大きな壁が現われて、驚きであたふたしている、そんなとき肩をとんとんと叩かれて我にかえった。そうだった、父なる神さま、あの実は…、と呼びかけたら急に泣けてきた…、そんな感じでした。でもこの神さまがいるなら、私たちの道は閉ざされてはいないんだ!今までいろいろないやしを見た。神さまに不可能がないことに、何度も何度も感動してきた。この子も必ずいやされるときが来る…!

 長男に手を置いて祈りながら、希望を、本当に感じていました。