説教要旨
ルカの福音書(90)23章1~12節>
■<1~3>ここからピラトとヘロデの裁判の部分である。金曜日の朝、サンヘドリン(最高議会)の時にユダヤを治めていたローマの総督であるピラトのもとに連れて行った。2節で言っている神様を侮辱している冒涜
罪で訴えられた。最高議会で議決された神様への冒涜罪は石打ちだがピラトの所にいき死刑にしてもらおうとしていた。ところがユダヤの宗教上の問題とローマは何の関係ないと言われた。あえて大祭司たちはカイザル
に背き自分は王であるとイエスが政治的にローマに反抗している者として訴えた。そしてピラトは「あなたは王ですか。」と聞くとイエス様は「その通りです。」と答えた。■<4>言葉だけで死刑にするのはおかしいと
いう事で無罪にした。イエス様の裁判は無実の人を陥れる裁判であった。しかしイエス様は抗うことなく従った。イザヤ53章のように黙っていた。■<5~8>ヘロデはイエス様に会いたかった。それは自分の癒しや解放で
はなく技が見たかっただけである。ルカ9:7~9からヨハネの初期の時からイエス様に会ってみたかった事がわかる。だから罪人として連れてこられると奇跡を見せろとか何をしろとか色々と聞いたがイエス様は何も答
えなかった。聖書を調べるとイエス様が色々聞かれて答えなかったのはここだけである。何も答えずイエス様は黙っていた。■<9~11>イエス様に求めて聞いたのではない事がここでわかる。イエス様を嘲笑し、激し
く訴え、辱めた。イエス様を信じて求めるのではなくイエス様を利用しただけ。私達はイエス様を信じて神のみわざを見るという事を今日は覚えて頂きたい事の一つである。自分の為、自分の欲望の為イエス様を利用す
る時にはイエス様は働かない事を覚えて頂きたい。■<12>ルカ13:1でピラトとヘロデとが反目していたと思われるが、イエス様の事で仲直りした。もう一つ話したいことは、使徒17:6~7から初代教会の時代のパ
ウロ達の宣教の事であるが、多くの方がイエス様の事を誤解して騒ぎ出し、同時にクリスチャンが世界を先導している。イエス様の時にも同じでガリラヤからここまで先導して人々を惑わしている。そしてイエス様を王
キリストだと言っている。これから私達が世界宣教の働きをする時に誤解を受けたりするでしょう。その中でイエス様が十字架の時に、それに対して何も答えずに御心を行ってキリストを延べ伝えていく、キリストを信
じていく、その事を私達に見せて下さっている事を覚えて頂きたい。そしてパウロ達はその上にあってキリストを延べ伝え、働きをなし、イエス様を信じ救われることが一番重要であると語っていく。人々は誤解して先
導しているとか別の者を王と言っているような時にも勝利は現わされている。(文責:宮城末子)